パリ · グルメ
パリで味わうフランス伝統料理のおすすめレストラン
パリ · パリ, フランス
パリに来たら、フランスの伝統料理はぜひ味わっておきたいところ。わざわざ遠出をしなくても、市内の至るところに良いお店があります。店名や料理名にフランス語が多く登場するので、画面を見ながらお読みいただくのがおすすめです。
最初にご紹介するのは「Au Petit Riche」。価格帯はやや高めですが、地元の人も多く、上品な雰囲気の中でゆったりとフランスの伝統料理を楽しみたい方にぴったりです。1854年創業の老舗で、政治家や著名人が足を運ぶお店としても知られています。代表的なメニューは、エスカルゴ(Escargots)、フォアグラ(Foie Gras)、温かいフランス風サンドイッチのクロックムッシュ(croque-monsieur)、鴨胸肉のステーキ「マグレ・ド・カナール(magret de canard)」。とくに鴨のステーキは、ぜひお試しを。生牡蠣もあり、フランス風おでんにたとえられるクネル(quenelle)もあります。クネルは、やわらかな魚のすり身にバターと卵を混ぜて練り、火を通した料理で、好みは分かれるものの、フランス第2の都市リヨンを代表する味です。ほかにも、生の牛肉を刻んで味付けした牛肉のタルタル(tartare de boeuf)、他店ではなかなか見かけない牛ヒレステーキや仔牛の頭の料理も揃っています。
デザートには、クレームブリュレ(crème brûlée)。卵黄、砂糖、クリームで作ったカスタードの上に砂糖をのせ、表面を軽く焦がしていただきます。フランスのレストランでは定番の一品です。チョコレートムース(mousse au chocolat)は、湯せんで溶かしたチョコレートに卵白を混ぜて冷やしたもの。この2つのデザートは、スーパーの冷蔵コーナーで買ってもおいしく、お手頃に楽しめます。このお店は価格が上位クラスなので、ランチメニューなら2コースで30ユーロとお得です。
2軒目は「Bouillon Chartier Grands Boulevards」。手頃な価格でフランスの伝統料理を味わえるお店です。「ブイヨン(bouillon)」はもともとスープ、だしを意味する言葉で、そこにこの業態の歴史が隠れています。パリ中心部のシャトレ・レ・アール駅周辺はかつて市場があった場所で、「Hall」という言葉自体が市場を意味します。19世紀、この市場で働く労働者に上質な料理をとても安く提供していた精肉店の主人がいました。いわば集団給食所に肉を納めていたようなもので、肉料理の皿にはいつもスープを1杯添えていたため、こうした食堂を「ブイヨン」と呼ぶようになったといわれます。ブイヨンは1900年ごろにはパリだけで250軒を数えるほど栄え、大型チェーン店の起源とも言われています。現在もパリに15軒ほどがチェーンとして営業しており、創業の趣旨どおり、手頃な価格で伝統的なフランス料理を提供。店内は給食所のようにとても広々としています。なかでもおすすめは、メトロGrands Boulevards駅のすぐそばにある店舗。美食家のフランス人の友人が絶賛していたお店です。
料理の質に比べて、価格はとにかく安いのが魅力です。前菜(entrée)は、スープとにんじんサラダが1ユーロ、マヨネーズをつけて食べるゆで卵が2ユーロ、定番の組み合わせのアボカドとエビが4ユーロ、パンに塗って食べるシャルキュトリ(charcuterie)の一種テリーヌ(terrine)が3.7ユーロ。メイン(plat)では、フランス料理として最もよく知られるブッフ・ブルギニョン(boeuf bourguignon)が10ユーロです。ワインで有名なブルゴーニュ地方の伝統料理で、大きな鍋に野菜と牛肉、ブルゴーニュの赤ワインを入れてじっくり煮込み、奥深いワインの風味が広がります。鴨もも肉の煮込み「コンフィ・ド・カナール(confit de canard)」は13ユーロ、豚のもつをソーセージ状にして丸ごと焼く「アンドゥイエット(andouillette)」は12.5ユーロ。そのほかの肉料理は平均10ユーロほど。デザートのチョコレートケーキ「モワルー・オ・ショコラ(moelleux au chocolat)」は4ユーロです。基本の3コースを食べても20ユーロに届きません。
3軒目は、フランス南西部の郷土料理が味わえる「Bistro de l'Oulette」。南西部の代表的な都市はボルドーとトゥールーズで、この地方の名物はガチョウと鴨。メニューにもそうした料理が並びます。カスレ(Cassoulet)は、モンペリエを州都とするラングドック(Languedoc)地方の伝統料理で、白いんげん豆にトゥールーズソーセージ、鴨もも肉、トマトソース、各種ハーブを加えて作ります。価格はほんの少し高めですが、こぢんまりとした雰囲気で水入らずの食事を楽しみたい方におすすめ。ヴィクトル・ユゴーの生家があるヴォージュ広場(Place des Vosges)も近く、あわせて散策するのにも便利です。
最後に、フランスの伝統料理に欠かせないのがガレット(galette)とクレープ(crêpe)です。ガレットは食事として食べるしょっぱい(salé)料理で、そば粉の生地に肉、卵、野菜、チーズなどを包みます。食事の後、デザートとして食べるのがクレープ。ジャム、はちみつ、ヌテラ、チョコレート、生クリームなど甘い(sucré)具材から選びます。屋台料理が少ないフランスで、数少ない屋台の定番がこのおやつ用のクレープです。国によってはあらゆる具材をぎっしり詰めるスタイルに変化しましたが、本来は甘い具材から1〜2種類を選ぶのが一般的。ガレットやクレープが食べられるお店は「クレープリー(crêperie)」と呼ばれ、おいしいお店を探すならモンパルナス通り(rue du Montparnasse)へ。1軒おきにクレープリーが並んでいます。クレープリーはフランス北西部ブルターニュ(Bretagne)地方の伝統的なお店。19世紀からブルターニュ出身の人々がパリに移り住み、モンパルナス駅周辺にコミュニティを築きました。ブルターニュからパリへ向かう列車がモンパルナス駅に着くため、移住者が営むクレープリーが自然と増えたのです。どこで食べてもおいしく、リンゴの発泡酒シードル(cidre)を合わせれば、さらに格別です。
















