フランスの食文化 · 12/22

パリ · グルメ

フランスの食卓とワインの話

パリ · パリ, フランス

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フランスに来れば、ワインを飲む機会がたくさんあります。フランス国外では、フランスワインはコスパが悪いという声をよく耳にします。値段は高いのに、味が値段に見合わない、という声も多く聞かれます。でも、ワイン好きの方には朗報があります。フランス本土には、コスパのよいワインがごろごろしています。とくにスーパーのワインコーナーには、さまざまな価格帯のワインが並んでいます。1ユーロ台、2ユーロ台のワインもありますが、こうした極端に安いワインはふつう料理用なので、飲むのには向きません。予算に合わせて、最低5ユーロから20ユーロ前後のワインを選ぶのがおすすめで、この価格帯でも本当においしく飲めます。英語が話せるなら、Nicolas(ニコラ)という酒屋さんで、店員さんのおすすめを聞いて買うのもいい方法です。

Nicolasではワインの試飲もでき、たいていは親切に説明してくれます。フランス人はもともとおしゃべり好きですが、とくにワインや香水のような分野では、香りを嗅いだり味を確かめたりしたあとで、あれこれ語り合うのが大好きです。ただし、正解はありません。自分の意見や感じたことを話して、相手と分かち合うこと自体を楽しむ人たちなのです。こうして試飲や試食をすることを、フランス語でdégustation(デギュスタシオン)といいます。Nicolasでは、たくさんの種類のワインはもちろん、ほかのお酒も見て回れます。チェーン店ですので、Googleマップで検索して、いちばん近い店舗に行けば大丈夫です。

レストランでワインを注文する方法もお教えします。スーパーやNicolasよりもずっと高くなりますが、特別な雰囲気を味わうにはぴったりです。最近のフランス人は、昼にはほとんど飲まず、おもに夜に飲みます。テーブルに着くと、まずスタッフが飲み物を飲むかどうかを尋ねる、というお話は前にしましたね。そのときにワインをグラスで頼みたいなら、「Un verre de vin, s'il vous plaît.」と言います。verreは「グラス」、vinは「ワイン」の意味です。グラスは通常150mlで出てきて、1杯7ユーロから10ユーロくらいと考えてください。シャンパンはもともと値が張るので、1杯あたり最低でも10ユーロは見ておいたほうがよいでしょう。シャンパンはふつう、特別な日によく飲まれます。ワインが食事の前半から最後までの全体を通して料理と一緒に楽しむものなのに対し、シャンパンはaperitif、つまり食前酒なので、本格的な食事に入ったらワインに切り替えるのが一般的です。

ボトルを丸ごと注文する場合は、ワインの種類によって価格帯があまりに幅広いため、値段をお伝えするのは難しいです。ただ、ボトルで頼むと利点があります。先ほどご紹介したdégustationができるので、味を確かめて気に入らなかったり、コルクの匂いがしたりする場合は、いくらでも交換を頼めるのです。話し手が伝え聞いた話では、友人の友人がワインを4回も替えたという伝説のようなエピソードがあるそうですが、これは本当に例外的なケースで、1回交換してもらうのはよくあることです。気に入らなければ、遠慮せずに交換をお願いしましょう。

レストランで、ワインを含むお酒を少しお得に飲むコツは、Happy Hourを利用することです。一日中ノンストップで営業しているBrasserieとCaféに限られ、Happy Hourの時間帯には、お酒が通常より安く提供されます。正確な時間は店によって異なりますが、おおよそ午後5時から夜8時のあいだです。物価の高いパリでは、ハッピーアワーのお酒は平均6ユーロ前後です。店先の看板に「Happy Hour」と大きく書かれているので、見つけるのは難しくありません。パリの人々が友人たちと宵の口を楽しく過ごす様子を見てみたいなら、ぜひ利用してみてください。

ところで、ここ数年、フランスのワイン生産は減少傾向にあります。ニュースでご覧になった方もいるかもしれません。気候変動による猛暑で栽培が難しくなり、品種や栽培地域を変える動きが広がっていて、廃業するワイナリーもあるといいます。フランス人のワイン消費量そのものも、目に見えて減っています。ワインは食事に欠かせないものではないため、最近の世界的なインフレが過ぎ去ったあと、ワインを食卓から外す人が多くなる傾向がはっきりしてきています。

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