フランスの食文化 · 4/22

パリ · グルメ

フランスの一日4食、グテまで

パリ · パリ, フランス

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フランスでは、一日3食ではなく「4食」と考えるとわかりやすいでしょう。朝食、昼食、夕食の合間に、国民みんなが大好きなおやつの時間「goûter(グテ)」があるからです。グテを抜いたからといって困ることはありませんが、フランスの人にとってはそれなりに大きな意味をもつ時間です。

朝食のpetit déjeunerは、たくさん食べることはなく、メニューもスーパーやパン屋さんでそろうものがほとんどです。ポイントは、フランスの朝食がsucré、つまり甘いものだということ。代表格がviennoiserie(ヴィエノワズリー)で、croissant、pain au chocolat、pain aux raisins、chausson aux pommesなどがこれにあたります。ただしバターの量が多いため、毎日食べるわけではありません。前日の残りのパンをトーストにして、ジャムやヌテラのようなヘーゼルナッツスプレッド、チョコレートスプレッド、はちみつなどを塗って食べることもあり、このように焼いたパンに甘いものをのせたものがtartine(タルティーヌ)です。そこにオレンジジュースと、コーヒーか紅茶が必ずつきます。朝のコーヒーでは、フランス式カフェラテのcafé crèmeがよく飲まれます。café au laitとも呼ばれますが、少なくともパリではcafé crèmeという呼び名のほうが一般的です。カプチーノも人気があります。牛乳にシリアルを入れて食べる人も多く、シリアルはおやつではなくれっきとした食事なので、スーパーにはさまざまな種類が並んでいます。大型スーパーには、「petit déjeuner」と大きく書かれたコーナーがあり、朝食向けのビスケットやシリアル、お菓子がそろっています。レストランで朝食をとるなら、朝早くから開いているカフェやブラスリーへ。店頭の看板に「petit déjeuner」と大きく書かれていて、値段は観光地の近くかどうかで変わりますが、たいていは10ユーロを超えません。

昼食のdéjeunerは、朝に甘いものを食べたので、塩味のものをいただく時間です。午後のグテでまた甘いもの、夕食ではふたたびしょっぱいもの。ですから、フランス式は「甘い、しょっぱい、甘い、しょっぱい」と覚えておくと簡単です。昼食は、正式なコースか簡略化したコースにするのが一般的で、メインでは肉をよく食べます。そこで、定番のビーフステーキの焼き加減について紹介しましょう。注文時には必ず聞かれます。焼き加減は全部で4段階です。1つ目のrareは、表面だけを1分前後でさっと焼いた状態で、中は火が通っていないため、慣れない人も多いかもしれません。それより少し火を通したmedium rareは、フランス語でsaignant(セニャン)といい、この言葉だけはぜひ覚えておいてください。フランス人は牛肉のもっとも理想的な焼き方だと考えており、ほとんどの人がsaignantで食べます。ハンバーガーの牛肉も、この焼き加減が好まれます。3つ目は7〜8割ほど火を通すmediumで、フランス語ではà point(ア・ポワン)。迷ったら、おそらくこれがいちばん無難でしょう。子牛肉、羊肉、鴨肉にはこの焼き加減がもっとも完璧だとされています。100パーセントしっかり火を通すwell doneは、豚肉と家禽類に限られます。

午後4時から5時のあいだはグテの時間で、このときもsucréです。ブリオッシュや各種のケーキ、焼き菓子が定番で、コーヒーか紅茶がいつも添えられます。ここでフランスならではの文化をひとつご紹介します。フランスでは、4時のグテの時間以外は、おやつを食べません。食事の合間に間食をすることを良くないと考える風潮があり、小さな子どもにも、グテの時間以外にはおやつを与えないようにしています。

夕食は昼食よりずっとゆったりと、時間をかけて食べ、コースも長めになります。フランスでは伝統的に、昼も夜も肉を食べるほど、肉が主食でした。ところが近ごろは、その傾向がはっきりと減っています。昼に肉を食べたなら夜は食べなかったり、もっと軽い魚にしたりします。これはベジタリアンの人気が高まっていることと関係があり、とくに若い世代を中心に、肉の消費が急激に減っています。前にもお話ししたとおり、フランスの夕食はふつう20時ごろに始まります。もっと早く夕食をとりたい方は、19時か19時30分に行くと、より落ち着いた静かな雰囲気で食事ができます。

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