フランスの食文化 · 9/22

パリ · グルメ

パンの国フランス(2)パティスリー図鑑

パリ · パリ, フランス

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前回がパン、つまりsaléのお話だったとすれば、今回はsucré、つまりpâtisserie(パティスリー)のお話です。翻訳せずに「pâtisserie」と呼ぶほうが、ぐっとおしゃれに聞こえます。フランスのパン屋さんでは、どこでもパンと一緒にこのpâtisserieを売っているので、ほとんどの看板に「boulangerie pâtisserie」と大きく書かれています。種類もほぼ決まっているため、どのパン屋さんに行っても同じメニューが並んでいます。すべてをご紹介するわけにはいかないので、代表的なものを中心に見ていきましょう。

まず、viennoiserie(ヴィエノワズリー)というカテゴリーにまとめられるpain au chocolat、croissant、pain aux raisins、chausson aux pommesがあります。viennoiserieは、材料で見ればpâtisserieに近く、製法で見ればpainに近いため、訳さずにそのまま呼ばれています。おもに朝食でよく食べられますが、バターの量が多く、健康にはあまりよくないことから、最近は昔ほどバターをたくさん使わないつくり方が増えています。

ここからは、アルファベット順にご紹介します。

Baba au rhum(ババ・オ・ラム)は、その名のとおり、ラム酒を生地に混ぜて発酵させ、オーブンで焼いたあと、生クリームをのせたケーキです。お酒が入っているので、そのつもりでお召し上がりください。

Brioche(ブリオッシュ)は、バターと卵の割合が比較的高く、家庭では大きな塊を買って、朝やグテの時間にジャムを塗って食べます。

Canelé(カヌレ)は、最近ではフランス国外でも人気ですね。赤ワインで有名なボルドーの名物で、もっちりとした食感が特徴です。先ほどのbaba au rhumと同じく、ラム酒とバニラがもっとも大切な材料です。ラム酒が苦手なら、バニラだけのものを選べば大丈夫。話し手は、ボルドーに行く機会があるたびに箱ごと買って帰り、冷凍してストックしておくそうです。おいしいのですが、値段はやや高めで、家庭でも十分に作ることができます。

続いては、生地にシュー生地を使ったデザートです。どこのパン屋さんで買っても、平均以上のおいしさで、おいしくなくなるほうが難しいほどの定番です。シュー生地は、pâtisserieでとてもよく使われる生地のレシピで、シュークリームの、外側のふんわりした部分がまさにこれです。中には、チョコレートやコーヒー、ピスタチオなどのクリームが入っていて、食後にひと口かじると、リッチなクリームが口いっぱいに広がります。

Financier(フィナンシェ)は、アーモンドプードルと卵白が主な材料です。パン屋さんではコスパがあまりよくないので、スーパーでよく買われています。おすすめのスーパーブランドに、Bonne Maman(ボンヌ・ママン)があります。ジャムやお菓子、ビスケット、ケーキなど、朝食やグテに食べるものを中心に作っている、フランスの国民的な製菓ブランドです。このFinancierと、このあとご紹介するMadeleineは、Bonne Mamanの製品がよくできているそうです。価格のわりに味も品質もよいので、お土産にもおすすめです。

Flan(フラン)は、とてもなめらかでぷるんとした、ゼリーに近い食感のデザートです。ふつうは大きなパイのような形に作ってから切り分けて売られています。

Madeleine(マドレーヌ)は、誰もが知っている、貝殻の形をしたやわらかいケーキです。パン屋さんではやや値が張るため、たいていはスーパーで手軽に買って食べられています。

次は、フランスでもっとも有名なデザートのひとつ、マカロンです。旅行者のあいだで、とくに消費量が際立って多いデザートです。国によってはフィリングをたっぷり詰めたアレンジもありますが、フランスではデザートの多くが伝統的なレシピを守っているので、アレンジはなく、ひとつの形だけがあります。

mille-feuille(ミルフィーユ)は、あまりに有名で、誰もが知っているデザートです。生地よりもクリームの量がかなり多いので、食べるときは加減してくださいね。

Opéra(オペラ)は、話し手のいちばんのお気に入りのデザートです。3つの主な材料が積み重なった形で、とてもやわらかくてサクサクしたビスケットを混ぜた生地に、ガナッシュチョコレートとコーヒー風味のクリームが何層にも重なっています。ほかのpâtisserieに比べると、歴史はそれほど長くなく、パリの有名なpâtisserie専門ブランドDalloyau(ダロワイヨ)で、1960年代から作られているそうです。

Paris-Brest(パリ・ブレスト)は、ドーナツ型のシュー生地の中に、なめらかなプラリネクリームを詰めたデザートです。Paris-Brest-Parisという自転車レースを記念して、自転車の車輪の形に作られました。mille-feuilleと同じく、クリームの量が多めです。

最後は、シュー生地の中にクリームを詰め、表面にチョコレートやコーヒークリームを合わせたデザートです。これも非常にリッチなので、カロリーにご注意ください。

以上、パン屋さんでよく見かける、代表的なpâtisserieをご紹介しました。

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