サント・シャペル · 20/22

パリ · 建築

聖遺物の歴史 ― 14番窓

サント・シャペル · パリ, フランス

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14番窓は、受難の窓で茨の冠をかぶせられるイエスを見たあと、その茨の冠がどのようにパリへ渡ってきたかを物語る窓です。この聖堂のほかの窓はすべて聖書の物語ですが、この窓だけは違います。聖書ではなく、ニュースです。13世紀当時の実際の出来事、つまりルイ9世自身の自伝が、聖書と同じ格式で光の中に刻まれているのです。

この窓も下から上へ読みますが、下から上へは古いものから最新のものへと進む向きです。いちばん下が4世紀、中ほどが7世紀、そして上方に13世紀のルイ9世自身の物語があります。地から天へ育ち上がる構造です。

5段のうち、いちばん下が4世紀の物語です。玉座の皇帝と、その横に立つ女性を探してみてください。皇帝はコンスタンティヌス、女性は彼の母、聖ヘレナです。皇帝が母に命じます。エルサレムへ行って、本物の十字架を探してきなさい。その隣には、ヘレナがエルサレムでユダヤ人たちを尋問する場面があります。13世紀の図像では、ユダヤ人は先の尖った帽子をかぶった姿で描かれます。そうした帽子をかぶった人々が集まるメダイヨンが見つかるはずです。上へ進むと、ヘレナが本物の十字架を見つけ出す物語が続きます。一人の老人を井戸に吊るして十字架の場所を聞き出し、3本の十字架が見つかると、死にかけた女性の上に1本ずつ当てて本物を見分けます。横たわる女性と十字架が描かれたメダイヨンを探してみてください。最後の十字架が触れると、女性は息を吹き返します。

窓の中央で、時代は4世紀から7世紀へ飛びます。ペルシア王ホスローがエルサレムを略奪し、本物の十字架を奪っていくと、ビザンツ皇帝ヘラクレイオスが戦いを起こして彼を打ち破ります。鎧をまとったヘラクレイオスがペルシア軍と戦う場面、十字架を取り戻して肩に担ぎ、エルサレムへ戻る場面があります。この戦闘場面のメダイヨンの一部は、本物の13世紀のオリジナルです。

4段目で、ついに13世紀、主人公ルイ9世の時代が訪れます。ルイ9世が、黒い衣をまとったドミニコ会の修道士たちに命じます。茨の冠を探してきなさい。修道士たちがヴェネツィアで茨の冠を買い取り、フランスへ運ぶ旅が続きます。ここでメダイヨンを二つ探してみてください。一つ目は、二人の若者が短い白のチュニックだけをまとい、裸足で、肩に小さな聖遺物箱を担いで歩く場面です。左がルイ9世、右が弟のロベール・ダルトワで、1239年夏の裸足の行列です。このメダイヨンは13世紀のオリジナルです。二つ目は、その行列の近くで、ベールをつけ王妃の装いをした女性が行列に付き従うメダイヨン。研究者が、王妃ブランシュが行列に従う姿だと特定しているパネルです。母ブランシュが、ついにこの自伝の中に登場するわけです。

最上段とティンパヌムには、ルイ9世が本物の十字架を自ら運ぶ場面、職人たちが石を削ってこのサント・シャペルそのものを建てる場面、献堂式の場面があります。ルイ9世は、自身の自伝の中に、自分が建てたこの建物そのものを描き込んだともいえるでしょう。いちばん上のティンパヌムには、聖遺物を礼拝する場面が描かれ、その中央ではルイ9世みずから礼拝を執り行い、両脇にはまたカスティーリャの城の紋章が刻まれています。

こうして、コンスタンティヌスからルイ9世まで、茨の冠の900年にわたる旅を見てきました。これで、この聖堂のステンドグラスの物語はすべて完成です。けれど、まだお別れではありません。800年間、この光のすべてを肩で支え続けてきた十二人が残っているからです。次のトラックで、彼らに会いに行きます。

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写真は ウィキメディア・コモンズ より。撮影:Ввласенко(CC BY-SA 4.0)。

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