サン・ジェルマン美食散歩 · 14/22

パリ · グルメ

修道士の秘密のリキュール、シャルトリューズ

サン・ジェルマン・デ・プレ · パリ, フランス

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「シャルトリューズ・パリ=ヴォーヴェール(Chartreuse Paris-Vauvert)」は、パリの中心でシャルトリューズの世界を体験できるお店です。パリで唯一の公式専門店で、リキュールのほか、さまざまなハーブティーも揃っています。

シャルトリューズの特別さは、何世紀にもわたり厳重に秘密とされてきた製法にあります。レシピを知るのは、修道士わずか2人だけといわれています。アルプス山脈で摘まれたハーブを使い、抽出した原液はオーク樽で長期熟成させることで、深い味わいと香りが生まれます。健康補助の役割を担ってきた「エリクシール・ヴェジェタル」とは異なり、通常のシャルトリューズは味わいを楽しむためのハーブリキュールです。緑のシャルトリューズ(Chartreuse Verte)はアルコール度数55度。力強く豊かなハーブの香りと複雑な味わいが特徴です。濃い緑色と印象的な苦みを持ち、消化を助ける食後酒、ディジェスティフとして飲まれます。黄色のシャルトリューズ(Chartreuse Jaune)は度数40度で、緑より甘くまろやか。カクテルにもよく使われます。

歴史も興味深いものです。11世紀からフランスで修行を続けてきたカルトゥジア会(Carthusian Monks)の修道士たちは、1257年からフランス革命まで、パリ南の入口にあったヴォーヴェール修道院(Vauvert Monastery)で暮らしていました。その跡地が、現在のリュクサンブール公園(Jardin du Luxembourg)です。このお店が公園の近くにあるのは、そのためです。1605年、アンリ4世の忠臣であったエストレ公爵が、修道士たちに特別な古文書を託しました。そこには130種類もの薬草や植物の名前が記され、正確に調合すれば長寿の霊薬エリクサーを作れると書かれていました。修道士たちは数十年に及ぶ研究の末、最初の「エリクシール・ヴェジェタル(Élixir végétal)」を完成させます。これが、今日のシャルトリューズの始まりとなりました。

お店では試飲も楽しめます。無料で試せるのは「エリクシール・ヴェジェタル・ド・ラ・グランド・シャルトリューズ(Élixir Végétal de la Grande-Chartreuse)」で、メレンゲに1〜2滴垂らして出してくれます。ほんの1〜2滴で味わうのには理由があります。アルコール度数が69度にもなる薬草の濃縮液で、少量ずつ口にするお酒だからです。もともと薬用・健康補助の目的で作られたもので、食後の消化を助けるために、ハーブティーに少量加えて、あるいは砂糖に数滴垂らして楽しむのが一般的です。強烈なアルコールの香りをしのぐハーブの香りが印象的です。

次の目的地は、フランス産キャビアのお店。歩いて約4分です。横断歩道を渡って、まっすぐ進みましょう。

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写真は ウィキメディア・コモンズ より(CC0)。

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