パリ · グルメ
バブル・ブリス、シャンパン専門バーと地下セラーの物語
サン・ジェルマン・デ・プレ · パリ, フランス
「バブル・ブリス(Bubble Bliss)」は、2024年9月にオープンした、シャンパンだけを扱うシャンパン専門バーです。いわば「シャンパン・エクスペリエンス・バー」。大手メーカーのシャンパンだけでなく、数百もの小規模ワイナリーのブランドを取り扱っている点が、ここをご紹介する理由です。フランス国外で味わえるシャンパンは、大きな資本を持つワイナリーのものがほとんどなので、もっと多様なシャンパンを知ってほしいという思いからだそうです。
250以上のブランドに出会え、周期は決まっていないものの、グラスシャンパン用のブランドを定期的に入れ替えるので、何度も通いたくなる魅力があります。シャンパンのために用意された料理との完璧なペアリングも楽しめ、食事は通常、ウェブサイトからの予約が必要です。店内は、シャンパーニュ地方の地下セラーを現代的にリノベーションしたような雰囲気です。
シャンパーニュ地方では、シャンパンを地下の貯蔵庫に保管するのが一般的です。地下セラー(cave)は、それ自体が特別な文化遺産で、2015年にはユネスコ世界遺産に登録されました。シャンパーニュの中心地であるランス(Reims)やエペルネ(Épernay)は、地下に長く延びる迷路のようなセラーで知られています。セラーは大きく2つのタイプに分かれます。
ひとつは、主にランスで見られる「クレイエール(Crayères)」セラーで、白亜質の天然の地下洞窟です。古代ローマ時代から石を切り出してきた巨大な白亜(石灰質)の地層にできた自然の洞窟を利用した空間です。白亜の層は、湿度80~90%、気温を一年を通じて10~12度に保ち、シャンパンの熟成に理想的な環境をもたらします。
もうひとつは、エペルネで見られる「ギャルリー(Galeries)」セラーです。エペルネは、街全体が地下の広大なセラーのネットワークでつながっています。とくにモエ・エ・シャンドン(Moët & Chandon)などの有名メゾンは、数十キロメートルに及ぶトンネル状のギャルリーセラーを持ち、街の地下を巨大な迷路のようにつないでいます。これらのセラーの多くは、18~19世紀に手作業で造られました。
シャンパーニュ地方の地下セラーは、シャンパンの歴史と伝統を物語る重要な文化的・美食的シンボルです。バブル・ブリスでさまざまな生産者のシャンパンを楽しみながら、この特別な歴史を一緒に体験していただければと思います。
次の場所はすぐ近くですが、道のりと目的地のビュシ通り(Rue de Buci)を地図でよく確認してから向かってください。ビュシ通りはゆっくり歩きながら解説を聞く場所なので、その次の「ル・プロコープ」へ向かう道まで事前に見ておくと、遠回りせずにすみます。通りはとても短く、Googleで「Rue de Buci」と検索すれば、その短い通りがそのまま表示されます。通りの突き当たりで右折すると、次の訪問先です。

