パリ · 建築
啓蒙主義がフランス革命に火をつけた?
パンテオン · パリ, フランス
パンテオンには、フランスを代表する啓蒙思想家、ルソーとヴォルテールの棺があります。二人は、啓蒙思想を広めてフランス革命に火をつけた思想家として知られています。革命勢力に捕らえられて獄中にあったルイ16世は、「わが王国を滅ぼしたのは、ルソーとヴォルテールの二人だ」と語ったという記録が伝わっています。
「啓蒙」とは、闇を照らすという意味です。啓蒙主義とは、18世紀後半のヨーロッパで、人間の理性によって社会の不合理な制度や慣習、そして人々の無知を明らかにしようとした思想運動です。
ルソーとヴォルテールは、フランスの王政と身分制度を批判しました。当時のフランスは絶対王政と呼ばれるほど、階級が厳格で、服従が求められる社会でした。身分制度のもと、聖職者と貴族は平民から重い税を取り立て、平民が飢えているあいだも、自分たちの腹を満たしていたのです。啓蒙思想家たちはこの点を強く批判し、その思想は市民のあいだに広まって、旧体制を打ち倒そうとするフランス革命へと広がっていきました。
啓蒙思想家たちは、政治体制への批判にとどまらず、科学的な知識を広めることにも力を注ぎました。その成果のひとつが『百科全書』です。当時のヨーロッパを代表する知識人1,200人の文章を集め、最新の科学、学問、技術を収めた全28巻の百科全書を刊行しました。全集の価格は労働者の賃金3年分にも相当するほど高額でしたが、4,000人以上が購入を待ち望んだといいます。これに参加した啓蒙思想家たちは、総称して「百科全書派」と呼ばれます。
ルソーとヴォルテールそれぞれの物語は、現地でご紹介します。


