パリ · 絵画
目に見えるものの先へ、セザンヌの絵の読み方
オルセー美術館 · パリ, フランス
セザンヌはゴッホ、ゴーギャンとともにポスト印象派を代表する画家として挙げられる。ただし彼の絵は説明するのが容易ではない。これまで見てきた絵の多くは、対象をいかに人間らしく描くか、あるいはいかに実物のような遠近感を出すかを追求した作品であったり、歴史や神話の物語を題材にしたものだったりしたため、説明するのも聞くのも分かりやすかった。しかし科学が発展しカメラが登場すると、絵画はその次元を超え、さらに一段高いレベルへと進んでいくことになる。セザンヌの絵こそ、まさにその転換点に位置している。彼は単に目に見えるものを再現するのではなく、物事の本質を見出そうとした。
そのため彼の絵は、一つの固定された視点から描かれていない。複数の視点から見た姿を一枚のキャンバスの中に同時に収めている。対象を描く際にも、ありのままに描写するのではなく、三角形や円柱といった幾何学的な形を用いて、その対象の根本的な形を見出そうとした。
こうした試みゆえに、セザンヌは現代美術の父と呼ばれる。現代美術へと移行するにつれて内容が少しずつ難解になっていく傾向があるが、その出発点にまさにセザンヌがいるのだ。
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