パリ · 絵画
緑色に輝く馬、ゴーギャン『白い馬』
オルセー美術館 · パリ, フランス
ゴーギャンが二度目にタヒチに滞在していた時期に描いたこの絵は、彼がタヒチで描いた他の作品と同じく、濃厚な異国情緒に満ちている。絵には三頭の馬が登場し、そのうち二頭には男性がまたがっており、二人とも服を着ていない姿だ。当時のタヒチが都市化の進んでいない土地だったとはいえ、実際の住民があのように服を脱いで歩いていたわけではない。ゴーギャンは絵に原始的な雰囲気を加えるため、意図的に男性たちを裸で描き込んだ。
絵の下方には水を飲んでいる一頭の馬がおり、絵のタイトル『白い馬』はまさにこの馬にちなんだものと思われる。ところが実際には馬の色は白ではなく、緑がかっている。白い体に周囲の草の色が映り込んで、そのように見えているのだ。
この絵を依頼した人物は、馬の色が緑であることを見て「白い馬だと言っていたのに、なぜ馬が緑色なのか」と言って購入を断ったと伝えられている。もしあの時この絵を買い取り、子孫に受け継いでいたなら、その家の運命は変わっていたかもしれない。
実際、ゴーギャンが描いた絵のほとんどは、当時ほとんど売れなかった。そのため彼は生涯貧困に苦しみながら暮らし、ゴッホと同様、世を去ってから初めて絵が評価されるようになった画家である。
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