パリ · 絵画
タヒチ語で「喜び」、ゴーギャン『アレアレア』
オルセー美術館 · パリ, フランス
「アレアレア」はタヒチ語で喜びを意味する。ゴーギャンが島で見出した喜びとは、一体何だったのだろうか。
絵の手前には二人の女性が座っている。青い服を着た女性はビヴォと呼ばれる伝統的な笛を吹いており、後方では三人の女性が石の神像の前でタヒチの伝統舞踊タムレを踊っている。この石像はタヒチの住民たちが信仰する月の女神「ヒナ」で、本来は小さなものだったが、ゴーギャンはこれを巨大なサイズに拡大して描き、住民たちが偶像を信じ従う姿を際立たせた。
絵の中のあらゆる要素は濃く鮮明な色で塗られており、強烈な色彩の対比を見せている。また広く塗られた色面は奥行きよりも平坦な印象を与え、そのため形がシンプルに見える。この絵をじっくり眺めていると、現実と夢が共存しているかのような感覚を覚える。ゴーギャンはタヒチで目にした風景だけでなく、その土地の物語や住民たちが信じる宗教からも多くのインスピレーションを得て、自らが見た風景にその着想を想像によって加え込んだ。こうして完成した絵の中には、人間と自然、踊りと音楽が調和して溶け合っている。ゴーギャンが考えた喜びとは、まさにそうしたすべてが平和に調和する瞬間だったようだ。
ゴーギャンはこのように、産業化の痕跡のない原始的な雰囲気の絵を描き続けた。当時は評価されなかったものの、既存の美術の流れに流されず、まったく新しい世界を作り出そうとした彼の試みだけは認めざるを得ないだろう。
iPhoneでスキャン