パリ · 絵画
ドラン《洋梨と壺》
オランジュリー美術館 · パリ, フランス
アンドレ・ドランの《洋梨と壺》は、完成した作品というよりも素早く描かれたスケッチに近い作品です。キャンバスのサイズもドランの他の作品と比べると小さめですが、わずか数筆で生き生きとした画面を作り上げた手腕には、巨匠らしさが光ります。光が当たる部分は黄色の絵具を広く厚めに塗り、影は太い黒い線で表現されています。
物の描き方にも熟練の技が感じられます。壺の取っ手は筆を一度さっと動かすだけで仕上げられ、緑色の洋梨にも黄色い筆致を一度加えることで、みずみずしさを表現しています。一見シンプルに見えますが、相当な技量がなければ真似できない、ドランらしい簡潔なスケッチです。
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