パリ · 絵画
セザンヌ、赤い岩
オランジュリー美術館 · パリ, フランス
セザンヌが暮らしていたエクス=アン=プロヴァンス近郊のビベミュス採石場を背景に描いた作品である。セザンヌはこの場所でも数多くの絵を残した。
画面でまず目を引くのは、右側に広がる巨大な茶色い岩塊で、採石場らしい光景を凝縮して見せている。ここでもセザンヌは伝統的な遠近法を用いず、手前の岩によって空間の広がりを表現している。
実のところ、この岩は周囲の森の風景とはやや調和しない印象を与える。セザンヌの他の風景画と比べても、これほど異質な構成はめずらしいと言えるだろう。それでもセザンヌの作品であることから多くの人々に愛され、オランジュリー・コレクションの主要な寄贈者であるポール・ギヨームの妻ドメニカがこの絵を購入したことで、オランジュリー美術館に収まることとなった。
iPhoneでスキャン