フランスの食文化 · 7/22

パリ · グルメ

いまはオーガニックの時代

パリ · パリ, フランス

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本に載っているような古い情報ではなく、フランスと首都パリの人々の、いまの食文化のトレンドを見ていきましょう。最初のテーマは、食べものにとりわけ厳しいフランス人のオーガニック志向です。

フランスのスーパーや市場で、オーガニック商品につけられる認証マークは2種類です。「AB」と書かれたロゴはフランス農業省が、星で縁取られた葉っぱのロゴは欧州連合が管理・認証しています。商品によって、両方のロゴがついていることもあれば、どちらか一方だけのこともあります。認証を受けるには、原材料がとても厳しい条件をいくつも満たす必要があります。そのうちのいくつかを挙げると、第一に、商品の95パーセント以上がオーガニックであること、第二に、GMO、つまり遺伝子組み換えの農水産物でないこと、第三に、化学物質がいっさい添加されていないことです。このほかにも、動物福祉に合っているかなど、さまざまな条件があります。これほど厳しい基準があるおかげで、この2つのロゴを見るだけで、安全で信頼できる商品だと判断できるので、消費者にとってはとても助かります。より倫理的で、公正な消費ができるという利点もあります。欠点は、少し値段が高いことだけです。

オーガニックはフランス語でBiologique(ビオロジック)といい、ふつうは略してBio(ビオ)と呼ばれます。フランス人が食べものを選ぶときの重要な基準のひとつで、レストランのメニューにも、料理名の横にこのロゴが小さくついていることがよくあります。

ビオがこれほど好まれるのは、フランスがヨーロッパのなかでも、環境保護にとくに積極的な国だからです。一般の市民、とくにミレニアル世代やZ世代以降の世代を中心に、環境の大切さを実感し、行動に移す傾向が強くなっています。余談ですが、ビオ人気は、ベジタリアン食の人気とも深く関係しています。フランスは肉の消費量が多い国ですが、食用の家畜を育てる過程のすべてで汚染物質が出るのは避けられず、なかでも環境をもっとも汚染する家畜は牛だそうです。次が豚で、環境への悪影響がまだ少ないのは家禽類だといわれます。そのため、環境保護に積極的な若い世代を中心に、肉の消費を減らしたり、まったく食べなかったりする動きが広がっています。

オーガニック商品だけを扱うスーパーのチェーンもあります。Naturalia(ナチュラリア)、La Vie Claire(ラ・ヴィ・クレール)、Bio c'est bon(ビオ・セ・ボン)などです。こうした店では、オーガニック認証を受けた食品しか売っていないので、迷わず買うことができ、たいていのものはそろっています。パリ市内では、とくにNaturaliaの店舗が比較的多いそうなので、ぜひ立ち寄ってみてください。こんなにさまざまなオーガニック食品があるのかと、きっと驚くはずです。

ただ、コロナ禍以降に物価が大きく上がり、値段が高めのオーガニック商品の消費は、ここ数年、減少傾向にあります。話し手が初めてフランスに来た2017年は、いまよりオーガニックが人気だったと実感しているそうです。経済状況が上向いて、オーガニック産業が再び上昇に転じるのかどうかは、これから注目したいところです。

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