パリ · グルメ
フランスのレストランでワインを注文して楽しむコツ
サン・ジェルマン・デ・プレ · パリ, フランス
テーブルに着くと、スタッフが自然にドリンクメニューを持ってきてくれます。通常はワインリストも含まれていますが、なければ別途お願いしましょう。どのワインを選べばいいか迷ったときは、迷わずおすすめを聞くのが一番です。特にソムリエがいるお店なら、予算と好みを伝えれば、その範囲でいちばん合う1本を勧めてくれます。
決めかねるときは、お店が厳選したハウスワインを試してみるのもおすすめです。これはパリよりも、フランスのほかのワイン産地でよりあてはまる話で、現地のハウスワインはコストパフォーマンスがよく、その土地のスタイルを備えていることが多いため、外れる可能性が低いのです。ワイン産地を旅する予定があるなら、覚えておくとよいでしょう。
量については、飲む人が3人以上ならボトルで頼むほうがお得です。全員がちょうど1杯だけ飲むのであれば、ハーフボトル(37.5cl)やピシェ(Pichet、50cl)でも大丈夫。そうでなければ、選択肢がずっと多いボトルがおすすめです。違う種類を飲みたいときや少量でよいときは、グラスワイン(12cl)が便利です。
注文すると、スタッフやソムリエが選んだワインのボトルを持ってきて、ラベルを見せながら確認してくれます。このとき、注文したワインで合っているか、名前とヴィンテージを必ず確かめましょう。違っていたらこの場で伝えてください。いったん注がれてしまうと、交換するのは難しくなります。
確認が済んだら、テイスティングです。ガイドは、初めてフランスでワインを1本頼んだとき、「誰が飲みますか」と聞かれて不思議に思ったそうです。実は、ワインに欠陥がないかを一人が確かめる手順だったのです。通常はワインを選んだ人が味見をします。スタッフがひと口分を注いだら、グラスを軽く揺らして色がおかしくないか、極端に濁っていないかを見て、香りをかぎ、ひと口飲みます。目的は、ワインが正常な状態かを確かめることです。コルクの問題でカビのようなにおいや古びたにおいがしないか、酸化して酢のような味がしないかを見ればよいのです。酸化熟成のワインではないのに、ナッツが酸化したようなにおいが強い場合も、異常のあるワインです。
問題がなければ、「C'est bon, merci.」と言えば大丈夫。酸化していたり、コルク汚染があって飲みづらい状態だったりしたら、すぐに伝えましょう。ソムリエ自身が味を確かめ、交換してくれます。
問題ないと伝えると、スタッフが同席者のグラスから先に注ぎ、最後に注文した人のグラスを満たします。高級なお店ほど、ウェイターやソムリエがテーブルを見守り、グラスが空けば自然に注いでくれます。カジュアルなお店ではボトルをテーブルに置いていくので、各自で注いで飲みます。もう1本飲みたくなったら、同じ方法で追加注文を。食事が終わりに近づいてワインがたくさん残っていたら、ウェイターに頼んでボトルごと持ち帰ることもできます。
まとめると、フランスのレストランでのワイン注文は、ワインリストを見て産地と好みで選んで注文し、テイスティングのひと口で状態を確認するだけです。堅苦しくなる必要はなく、気になることはソムリエに聞いて大丈夫。ビールを1杯飲むのに専門知識がいらないのと同じで、フランスの人々にとってもワインは楽しむためのもの。専門家のように注文する人はいませんので、気軽に楽しんでください。


