パリ · 彫刻
妊娠したモデルのせいで未完成のまま残った、『イブ』
ロダン美術館 · パリ, フランス
この彫刻は、聖書に登場する人類最初の女性、イブである。ロダンは『地獄の門』をデザインする際、門の両側に立てる二体の彫刻を作ったが、そのうちの一つがアダム、もう一つがこのイブだ。
彫刻を見ると、イブは両手で胸を覆い、うつむいている。善悪の知識の実を食べて自分が裸であることに気づき、恥じらいを感じる瞬間を表現したものだ。ロダンはこの姿を、ミケランジェロが描いたシスティナ礼拝堂天井画の中のイブからインスピレーションを得て彫刻した。
この作品には興味深い逸話がある。ロダンがこの彫刻を制作していた間、一緒に作業していた若い女性モデルが妊娠していることが分かった。結局制作は中断され、かなり長い間未完成の状態のまま置かれ、そのままそれ以上手を加えずに鋳造されて今の彫刻になった。そのせいか肌の表現がやや粗く、細部の仕上がりもやや劣るが、ロダンはそれでもこれが一つの完成した作品であるという確信を持っていたため、思い切って公開することができた。
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