パリ · 街歩き
ミュージアム・パスを賢く使うコツ
パリ · パリ, フランス
フランスには美術館や博物館がとても多く、芸術好きの方なら、旅程を美術館だけで埋めても足りないほどです。作品をじっくり鑑賞しようとすれば、時間もお金もそれなりにかかります。入場料が決して安くないからです。だからこそ、時間と入場料をよく比べて効率的にまわることが大切です。すでに下調べ済みの方も多いと思いますが、知らなかった情報が見つかるかもしれません。いくつかのコツをまとめました。
パリの名所を、より安く、よりスムーズにまわる方法として「ミュージアム・パス」があります。パリ三大美術館といわれるルーヴル美術館、オルセー美術館、現代美術館のポンピドゥー・センター(2025年から改修のため2030年ごろまで休館)をはじめ、モネの『睡蓮』連作が見られるオランジュリー美術館、ピカソ美術館、ロダン美術館が利用できます。美術館・博物館だけでなく、凱旋門の展望台、ノートルダムの展望台、華麗なステンドグラスで知られるサント・シャペル、ヴェルサイユ宮殿、フォンテーヌブロー宮殿も対象です。パスで入れる場所だけで旅程を組んでも、1週間では足りないほどでしょう。一度買えばずっと使えるチケットではなく、利用期間によって料金が変わります。2日券が48ユーロ、4日券が62ユーロ、6日券が74ユーロです。思ったより高いと感じるかもしれませんし、元を取るにはアクティブに動く必要があります。慌ただしく動くよりのんびり楽しみたい方は、パスではなく個別のチケットを買って、行きたい場所だけをゆっくりまわるのがおすすめです。逆に、「次はいつ来られるかわからないから、しっかり見ておきたい」という方は、ミュージアム・パスで数日間、精力的にまわるのが向いています。入場料は一般に10〜20ユーロほどなので、2日間で4か所ほどは訪れないと元が取れません。ヴェルサイユ宮殿は、宮殿の入場料が26ユーロで、庭園内のプティ・トリアノンやグラン・トリアノンなどを訪れるとさらに入場料がかかるため、ヴェルサイユだけで40ユーロほど節約できる計算です。
ただし、ヴェルサイユの庭園入場料は、ミュージアム・パスとは別に支払う必要があります。庭園の入場料は通常8.5ユーロ、金・土・日曜は9.5ユーロですが、月曜と水曜は無料です。月曜は宮殿が休みなので、庭園だけを見る方は月曜に、宮殿も庭園も見たい方は水曜に行くのがおすすめです。筆者の経験では、水曜は宮殿の行列も短めでした。
ミュージアム・パスが使える施設の休館日も、計画に織り込んでおきましょう。多くは月曜・火曜が休館日なので、パスは水曜以降に使うのが賢明です。月曜休館なのはオルセー美術館、ヴェルサイユ宮殿、ロダン美術館で、パスは使えませんがマルモッタン・モネ美術館も月曜が休みです。火曜休館なのはルーヴル美術館、オランジュリー美術館、ポンピドゥー・センターです。無駄足にならないよう、計画の際にご確認ください。
パリは夜になるとほとんどの施設が閉まるため、パスも日が暮れるまでにせわしなく使うことになります。夜の時間を活用してパスを使い切りたい方は、夜間開館日を押さえておきましょう。ノートルダムの展望台は夜7時30分までのため、日が長い夏は夜景を見られません。展望台から夜景を見たいなら、夜10時30分まで開いている凱旋門の展望台へ。入場は閉館の45分前までです。ルーヴル美術館は水曜と金曜が夜9時45分までの夜間開館で、毎週金曜の夜は25歳以下なら無料で入場できます。オルセー美術館は木曜、オランジュリー美術館は金曜が夜間開館日です。こうした点を踏まえて、充実した旅程を組んでみてください。