パリ · 街歩き
凱旋門 ― 星の広場から望むパリの眺め
パリ · パリ, フランス
パリには凱旋門が3つあります。ルーヴル美術館とテュイルリー公園の境目あたりにあるカルーゼル凱旋門、いまご紹介している凱旋門、そしてラ・デファンスの新凱旋門です。3つの凱旋門はすべて一直線上に並んでおり、その中心にあるのが、シャンゼリゼ通りの突き当たりに立つこの凱旋門です。ナポレオンが戦いでの勝利をたたえるために建てた戦勝記念門で、建設はナポレオンの時代に始まりましたが、工事の遅れやナポレオンの失脚、激動の時代を経て、完成したのは彼の死後でした。そのため、流刑地で亡くなったナポレオンの遺体がパリに戻る際には、凱旋門をくぐって入城しています。遺体は凱旋門を通ってアンヴァリッドに埋葬され、今もドーム教会でナポレオンの墓を見ることができます。
凱旋門は高さ51メートル、幅45メートル。遠くから見ると小さく感じるかもしれませんが、近づくとそのスケールに圧倒されます。アーチ型の構造に4本の脚柱を持ち、数多くの浮き彫りが施されています。上から順に見ていきましょう。頂上には展望台があり、そのすぐ下にはナポレオンが勝利した戦いが、さらにその下にはフランス軍が出征する様子が刻まれています。その下の脚柱では、左側にナポレオン軍がトルコ軍に勝利する場面とウィーンの戦いでの勝利が、右側にはマルソー将軍の葬儀と1792年の市民蜂起が浮き彫りになっています。
凱旋門が立つのはエトワール広場です。現在はシャルル・ド・ゴール広場と名前が変わりましたが、今も「エトワール」の名で親しまれています。エトワールはフランス語で「星」の意味。道路が星形に延びていることから付いた名前で、ロータリーからは実際にたくさんの道路が放射状に延びており、そのひとつがシャンゼリゼ通りです。星形のエトワール広場をしっかり見るなら、凱旋門の展望台に上るのがおすすめです。
展望台へ行くには、シャンゼリゼ通りの突き当たりで地下道を通って渡る必要があります。最初は入口が少し分かりにくいのですが、メトロの入口を少し通り過ぎたあたりに、凱旋門へ続く地下道の入口があります。地下道を渡り、出口の手前にある窓口で入場券を購入でき、地下道を出たら脚柱にある扉から凱旋門に上ります。展望台からは、エトワール広場から延びる12本の道路が一望できます。最も華やかなシャンゼリゼ通りを目で追うと、突き当たりにコンコルド広場のオベリスクが見え、その奥にテュイルリー公園とルーヴル美術館が続きます。反対側の大通りの先にはラ・デファンスと新凱旋門が見え、エッフェル塔も遠くないところに望めるので、パリ各地を見渡すのにこれ以上ない場所です。夜遅くまで開いているため夜景も楽しめ、エッフェル塔がきらめく時間に凱旋門の展望台からその姿を眺めれば、パリの旅がいっそう幸せなものになるでしょう。
展望台を見学したら、凱旋門の下、中央にある無名戦士の墓を探してみてください。第一次世界大戦で名もなく散った兵士たちをたたえる、消えることのない炎が灯されています。毎年7月14日と11月11日には、無名戦士を追悼する式典も行われます。凱旋門の見学を終えたら、充実した一日のパリ旅行を締めくくるのにぴったりの場所、エッフェル塔へ向かいましょう。

