パリ · 街歩き
テュイルリー公園 ― 美しさと革命の記憶
パリ · パリ, フランス
テュイルリー公園は、ルーヴル美術館からコンコルド広場まで続く、パリを代表する公園です。ヴェルサイユ宮殿の造園を手がけたル・ノートルが設計し、園内には休憩できるカフェやみやげ物店、彫刻作品が点在していて、散歩気分で歩くのにぴったりです。コンコルド広場に近いところには、印象派の作品、とりわけモネの『睡蓮』を鑑賞できるオランジュリー美術館があります。「オランジュリー」とはオレンジを保管する場所という意味。冬のあいだテュイルリー公園のオレンジの木を保管していた温室の建物が、現在の美術館になりました。
穏やかで美しいばかりに見えるテュイルリー公園も、フランス革命の歴史を刻んでいます。1789年に革命が起こると、ルイ16世とマリー・アントワネットはヴェルサイユ宮殿からこのテュイルリー宮殿へ移されました。2人はここを抜け出してフランスからの脱出を試みたこともありましたが、結局連れ戻されます。そして1792年8月10日、パリの最も貧しい人々がテュイルリー宮殿に押し寄せ、ルイ16世の退位を要求しました。当時、宮殿はスイス人衛兵や国民衛兵が守っていましたが、群衆が近づくとスイス衛兵の一隊が市民に発砲し、大虐殺が起きてしまいます。この流血の事態で衛兵600人と約260人の犠牲者が出て、責任はルイ16世に問われ、裁判へとつながっていきました。テュイルリー公園は、美しい風景と、その奥に隠れた痛ましい歴史が同居する場所です。公園を抜けると、コンコルド広場が見えてきます。
iPhoneでスキャン

