パンテオン · 26/28

パリ · 建築

ヴィクトル・シュルシェールの棺

パンテオン · パリ, フランス

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この部屋には、19世紀から20世紀にかけて、平等と平和のために戦った3人の棺があります。左から、フェリックス・エブエ、ジャン・ジョレス、ヴィクトル・シュルシェールの棺です。3人とも耳慣れない名前かもしれませんが、フランスの人権運動史に大きな足跡を残した人物です。フェリックス・エブエは、植民地の人々の権利を守ろうとした、フランス初の黒人の植民地総督。ジャン・ジョレスは、劣悪な環境で働く労働者の苦しみを広く伝えた、フランスを代表する社会主義の政治家です。ヴィクトル・シュルシェールは、フランス植民地の奴隷制廃止運動を率いた政治家で、父マルク・シュルシェールの棺とともに安置されています。

このなかから、フランス植民地における奴隷制廃止の先駆者、シュルシェールの物語を簡単にご紹介します。1820年代末、シュルシェールは父の陶磁器事業のために、アメリカやメキシコなどへ旅に出ました。そこで彼は、フランス植民地の黒人奴隷たちが置かれた悲惨な現実を目の当たりにします。人間として扱われない奴隷たちの姿に、ひとりの人間として大きな衝撃を受けたシュルシェールは、フランスに帰国後、父の事業を継がず、植民地の奴隷制廃止運動に力を注ぐと決意しました。1848年にはフランスの海外植民地担当の国務次官となり、同年4月27日に植民地奴隷制廃止の法令を成立させて、奴隷制の廃止を宣言しました。シュルシェールは、亡くなるまで植民地問題に抗議する文章を書き続けた人物です。

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写真は ウィキメディア・コモンズ より。撮影:Triboulet = Piero d'Houin(CC BY-SA 3.0 / CC0)。

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