パリ · 建築
中央通路とパンテオンの内部構造
パンテオン · パリ, フランス
ここは、パンテオンの中心部が一望できる中央通路です。中央にはたくさんの人が集まり、ドームから吊り下がって揺れるフーコーの振り子を見ています。フーコーの振り子については後ほど詳しく見ることにして、まずは内部の構造からご紹介します。
パンテオンは、正面に見えるフーコーの振り子を中心に、ギリシャ十字の形に建てられています。縦と横の長さが等しい十字を、ギリシャ十字といいます。もともと教会として使われていた建物なので十字の形をしていますが、一般的な教会は、縦が長いラテン十字、つまり私たちがふだん目にする十字の形をしています。ラテン十字の教会の平面図と見比べると、違いがよくわかります。
パンテオンが珍しくギリシャ十字の形をしているのは、設計したスフロが古代ギリシャ様式から多くの着想を得た建築家だったからです。そのため、一般的なラテン十字ではなく、ギリシャ十字が選ばれました。ただし、建物全体がギリシャ式というわけではなく、ゴシック様式も併せて用いられています。
ゴシック様式といえば、高い建物と大きな窓を思い浮かべるでしょう。周囲を見渡すと天井はとても高いのに、ゴシック様式の代表的な特徴である窓はほとんど見当たりません。もともとは約40もの大きな窓がありました。しかし、パンテオンが教会から国立墓所へと変わると、「墓所の中が明るすぎる。国立墓所なのだから、もっと厳かな雰囲気にしたい」という声があがり、窓はすべてふさがれました。窓をふさいだ壁面がのっぺりしてしまうため、そこに絵が描かれました。周囲の壁に見える絵は、このときに描かれたものです。
宗教的な意味をもち、フランスの偉人たちが眠る場所であることから、壁画の主題には、宗教的、国家的な観点から偉人と呼ぶにふさわしい人物が選ばれました。それでは、絵を一つずつ見ていきましょう。フーコーの振り子を正面に見て、左手にある壁画からご覧ください。


