パリ · 建築
ピティアの彫像とアポロンの面影
オペラ・ガルニエ · パリ, フランス
正面に見える彫像は、スイス出身の彫刻家マルチェッロの作品『ピティア』です。マルチェッロは実は偽名で、女性の彫刻家がまだ珍しかった時代に、アデル・ダフリが展覧会へ出品する際に使った名前でした。建築家のシャルル・ガルニエはローマでこの彫像を目にして一目惚れし、フランスへ持ち帰ったといいます。
モデルのピティアは、アポロン神殿に仕えた巫女です。アポロンの神託を聞き、それを人々に伝える役目を担っていました。彫像の女性が腰かけている三本脚の椅子は三脚台で、ピティアはこの上でアポロンの言葉を受け取り、王や哲学者たちに伝えたと伝えられています。現在は残っていませんが、ここにはかつて噴水があり、その中央に彫像を据えて、水面にほんのりと映り込むように演出されていたそうです。
アポロンにまつわる装飾はもうひとつあります。彫像の両脇にある大きな燭台の後ろをのぞくと、楽器のリラが見つかります。オペラ広場の屋根の上でアポロンが手にしていた、あの楽器です。音楽のための空間らしく、館内のあちこちに音楽にちなんだモチーフが登場します。
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