オルセー美術館 · 21/82

パリ · 絵画

背景を消すと人物が見えた、マネ『笛を吹く少年』

オルセー美術館 · パリ, フランス

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マネは巨匠たちの絵を参照しながらさまざまな試みを重ね、自分だけの画風を築き上げていった。『笛を吹く少年』もまた、スペイン・マドリードのプラド美術館が所蔵するベラスケスの『パブロ・デ・バリャドリード』を見て得た着想から生まれた作品だ。

マネはこの絵を見た後、友人に宛てた手紙にこう書いている。「この絵は私がこれまで見た中で最も驚くべき絵だ。背景は消え去り、黒い服を着た男を取り囲んでいるのはただ空気だけだ」。背景なしに人物だけが描かれるとき、かえって人物がより際立つという事実に気づいたマネは、パリへ戻ると友人にモデルを頼み、当時皇帝親衛隊所属の曲芸団にいた少年兵を紹介してもらい、この絵を完成させた。

サロン展に出品されたこの作品は、またしても評論家たちから激しい批判を浴びた。西洋美術において空間感は長らく重要な要素として扱われてきたもので、数多くの巨匠たちがそれを表現するために心血を注いできただけに、平面的に見えるこの絵は評論家たちの目には美術の退歩のように映ったのだ。しかしマネにとって、これは一つの実験にほかならなかった。

当時の評論家たちの評価は冷ややかだったが、のちにフランス美術界を率いることになる若い画家たちにとっては、見事な試みであり刺激的な一枚として映った。この作品は印象派の画家たちが平面的な画面を追求する上でも影響を与えることになる。

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