オルセー美術館 · 73/82

パリ · 絵画

2018年になってようやく判明したモデル、クールベ『世界の起源』

オルセー美術館 · パリ, フランス

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題名からして作品の性格を正確に物語っている絵である。これまで見てきたヌード画とは明らかに異なる水準の作品で、クールベと聞いて真っ先に思い浮かぶほど衝撃的だ。

この絵は、パリに住んでいたトルコ人外交官ハリル・ベイがクールベに依頼して描かせた作品である。写実主義の画家であったクールベは依頼通り、できる限り写実的に描き上げ、完成した絵を受け取ったハリル・ベイは、思っていた以上に露骨な描写に大いに驚いたと伝えられている。当時のヌード画では陰毛を描かないのが通例だったが、この絵はその部分まで写実的に描写していたためだ。結局ハリル・ベイはこの絵を居間などに堂々と掛けておくことができず、ひそかに隠しておいて親しい友人だけに見せていたという。その後彼は賭博と女性問題で全財産を使い果たし、絵はいくつもの所有者の手を渡り歩いた末、精神分析学者ジャック・ラカンが購入することになった。ラカンもまた絵の扇情性ゆえに別の絵で覆い隠し、親しい知人だけに見せていたと伝えられる。ラカンの死後、遺族がこの作品を寄贈したことで、1995年からオルセー美術館で展示されるようになった。

この絵を見ると、自然に湧いてくる疑問がある。それは、絵の中のモデルが一体誰なのかという点だ。長い間さまざまな憶測があったが、2018年になってようやくその正体が明らかになった。クールベ研究者ではなく、フランスの著名な作家アレクサンドル・デュマを研究していた人々が手がかりを見つけ出したのだが、デュマの息子と小説家ジョルジュ・サンドが交わした手紙を調査する過程で、当時パリ・オペラ座の舞踏団員だったコンスタンス・ケニオという女性がモデルであったことが判明した。ケニオはハリル・ベイの複数の恋人の一人だった。つまりハリル・ベイは自分の恋人をモデルにこのような絵を所有し、こっそり知人たちに見せていたというわけだ。

この作品をめぐる興味深い逸話もいくつか伝えられている。2010年には、あるアマチュアの骨董収集家が古物商で購入した絵が、『世界の起源』のモデルの顔を描いた作品であることが判明したことがあった。専門家がキャンバスと筆致を分析した結果、二つの作品がもともと一つだった可能性が高いと判断したが、オルセー側は特段の公式見解を示さなかった。また、芸術家オルランがこの絵をパロディ化した『戦争の起源』という作品を制作したこともあり、あるパフォーマンスアーティストがこの絵の前で脚を広げて座るパフォーマンスを行ったこともあった。当時美術館側は、これを芸術かわいせつかという問題ではなく、鑑覧規則違反の問題であると位置づけ、当該人物を退去させた。

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作品の前で、 再生するだけ。

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