パリ · 絵画
ピカソ《布をまとった女性のヌード》
オランジュリー美術館 · パリ, フランス
この絵は、ピカソが1919年から1923年にかけて集中的に描いた「巨大な女性ヌード」連作のひとつです。連作全体に共通するように、この作品でも一人の女性が画面を埋め尽くしています。
全体的に柔らかなグレーとアプリコット色が画面を満たし、人物が身にまとった白い布が自然と視線を引きつけ、人物の存在感をいっそう際立たせています。強い明暗のコントラストによって、身体がまるで彫像のように立体的に表現されている点も見逃せません。
こうした表現は、ピカソが1917年にローマとポンペイを旅した際に目にした古代彫刻やルネサンス絵画から受けた影響の結果です。ミケランジェロがシスティーナ礼拝堂の天井に描いた預言者たちに似ているという評もあります。しかしピカソは単に古いものを模倣するだけにとどまりませんでした。この時期の作品を見ると、古典的な要素の上に、自分だけの様式を少しずつ積み重ねていったことが感じられます。
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