パリ · 絵画
マリー・ローランサン《マドモワゼル・シャネル》
オランジュリー美術館 · パリ, フランス
本作はマリー・ローランサンが描いた《マドモワゼル・シャネル》で、描かれているのは、私たちがよく知るブランド「シャネル」の創設者、ガブリエル・ボヌール・シャネルである。
シャネルが40歳のときに描かれたもので、当時彼女はすでに相当な富と名声を築いていた。一方、画家ローランサンは名前こそ知られていたものの、肖像画家としてのキャリアはまだ始まったばかりだった。言ってみれば、名声のわりに肖像画の経験が浅い画家に依頼された絵ということになる。
ところが、シャネルはこの絵を気に入らず、購入を拒んだと伝えられている。正確な理由は分かっていないが、さまざまな推測がある。表情がひどく憂いを帯びて見えることから、成功した実業家の裏にある疲れた弱々しい一面が描かれてしまったことをシャネルが嫌がったのではないか、という見方もある。また実物に似ていないという意見もあるが、絵そのものを見る限り、決して下手に描かれているわけではない。
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