パリ · 絵画
モネの家、ピンク色の邸宅の中へ
ジヴェルニー · パリ, フランス
駐車場から道なりに進むと、自然とモネの家の入口に着きます。ここは「モネの家」「花の庭」「水の庭」で構成されており、まずはモネの家から見ていきましょう。モネが購入し、晩年にかけて心を込めて整えたこの場所は、1966年にモネの息子が芸術アカデミーに寄贈し、1980年にモネ財団が修復して、現在ではパリ近郊の人気観光スポットとなっています。
邸宅は、緑色に塗られた窓とピンク色の外壁が調和し、モネならではの個性をそのまま映し出しています。館内には、モネが生前に収集した日本の風俗画や浮世絵版画が、とりわけ多く飾られています。当時、ゴッホをはじめ多くの印象派の画家たちが日本文化に夢中になりました。これがジャポニスムです。ここにある日本の作品は18〜19世紀に描かれたもので、その数は200点を超え、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重の作品も見つけられます。ただし、ここに飾られている日本風の作品はすべて複製で、原本はパリのマルモッタン・モネ美術館に展示されているそうです。
1階でいちばん広い部屋は、窓を除く三方の壁にモネの絵がぎっしりと掛けられた応接間です。もとは、モネが1899年まで制作に没頭していた最初のアトリエでしたが、のちに、お客様にお茶をふるまう応接間に姿を変えたそうです。イギリス風のソファが置かれ、壁に掛かった作品の下には、タイトルと所蔵美術館が刻まれています。
2階へ上がると、最初の部屋がモネが息を引き取った寝室です。モネは、窓の外に庭がいちばん美しく見える場所を寝室に選びました。大きな窓からは、家の全景を遠くまで見渡せます。窓の外を眺めれば、思わず感嘆の声がもれることでしょう。このフロアでは、2番目の妻アリスの写真も見ることができます。ほかの写真からは、アリスの子どもたちとモネの子ども2人も一緒に暮らす、大家族だったことがうかがえます。
1階に戻ると、食堂とキッチンがあります。食堂は、モネが生前に使っていた姿のままに復元されています。家の中全体が黄色で統一されており、当時としてはとてもモダンな趣味でした。この色づかいもモネ自身が考えたものだといわれます。壁には日本の木版画がぎっしりと並び、黄色いペンキを塗った背の高いガラス戸棚には、青い陶器の器や、モネが特別に注文して作らせた黄色と青の食器セットが飾られています。壁面はすべてルーアン風のタイルで覆われています。モネならではの感性がよく表れていて、旅行者にも人気が高く、ミュージアムショップで購入することもできます。このタイルは、家具に塗られた青いペンキともよく合っています。キッチンも、家族が使っていたままに再現されており、レンジやオーブンの上に置かれた鍋やフライパンは銅製です。テーブルの上の和風の植木鉢からも、モネが愛したジャポニスムが感じられます。
次の場所は花の庭です。モネの家を出てすぐのところにあります。





