パリ · 古代美術
守護神ラマッスとアッシリア
コルサバードのラマッス · パリ, フランス
ハンムラビ法典が作られてから1000年後の時代へ移る。当時、メソポタミア地域の覇権を握っていたのはアッシリアであり、王サルゴン2世はコルサバードという新都市を築いた。人々が自然に集まって村ができ、それが積み重なって都市になっていった当時の一般的なあり方とは異なり、コルサバードは最初から計画のもとに建設された都市であり、いわば計画都市の先駆けと言える。
この都市は大洪水と地形の変化によって土砂に埋もれ、長い間地中深くに眠っていた。実に地下6メートルほどに埋没していたが、さまざまな手がかりをもとにメソポタミア文明を探し続けていたヨーロッパの考古学者の中で、フランス人医師エミール・ボッタが地元住民とともに1844年頃、現在のイラクのモスル近郊を発掘し、コルサバードを発見した。当時発掘したものをそのまま持ち帰ったため、今ルーヴルで目にするものはすべてオリジナルである。
ここにある大きな彫刻は、王宮を守る守護神ラマッスだ。王冠をかぶり、長いひげと長い髪を持つ姿をしているが、当時は誰もが髪やひげを伸ばせたわけではなく、王冠、長いひげ、長い髪はいずれも王権の象徴だった。そばには荷車を肩に担いだ家臣たちの行列が刻まれており、手前の人物にはひげがなく、後方の人物には短いひげが見られることから、ひげの長さによって身分が区別されていたと考えられる。
ラマッスの体は雄牛の姿をしている。当時この地域で力の象徴とされていたのが牛だったためで、体に浮かぶ筋肉や血管は、アッシリア帝国の力とエネルギーを表している。鷲の翼は帝国を象徴し、脚の間には、サルゴン2世がこの都市をどのように築いたか、そして王の業績が楔形文字でびっしりと記されている。
ラマッスは正面から見ると立っている姿だが、横から見ると歩いている姿に見える。脚は4本ではなく5本彫られており、これは歩く動作を表現するためのものだ。見えるままの写実性と自然さを重んじた、当時の芸術観がうかがえる。
ライオンをまるで猫のように抱きかかえた彫刻も目を引くが、これは人類最古の叙事詩として知られる『ギルガメシュ叙事詩』に登場する王であり英雄、ギルガメシュだ。ライオンの牙や爪、そして腕輪や耳飾りまで、写実的かつ自然に表現されている。興味深いことに、地理的にそう遠くないエジプトでは、見えるままではなく対象の本質や永遠性を表現しようとする芸術が追求され、どこか不自然な印象を与える。近接する二つの国で芸術の志向がまったく正反対だったという点は、興味深いポイントだ。
ちなみに、シリアという国名はアッシリアに由来する。当時大帝国であったアッシリアの領土は、現在のシリア、イスラエル、イラク、トルコの一部にまで及んでいた。