アンヴァリッド · 4/9

パリ · 宮殿・各室

1階展示室 フランスの戦争の物語

アンヴァリッド · パリ, フランス

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続いては、第一次・第二次世界大戦を含む1871年から1945年までのフランス軍の歴史を扱う展示です。フランス近現代史の主要な戦争を理解できる、軍事博物館の核となる展示といえます。フランスと他国の軍服や武器、兵士たちが日常で着ていた衣服、手紙やカードといった個人の所蔵品が並びます。フランスの植民地に関する品々も、記録写真や地図とともに展示されており、戦時中のプロパガンダ、つまり宣伝ポスターもさまざまに見ることができます。

ここでは、第二次世界大戦期のフランスとナチス・ドイツの関係に焦点を当ててご紹介します。1939年から1945年まで続いた第二次世界大戦は、フランスに深い傷痕を残しました。フランスは戦勝国とされていますが、実際にはドイツに占領され、ある種の支配を受けた時期がありました。アフリカやインドシナに広大な植民地を持つ帝国というイメージのあるフランスが、ドイツの占領下に置かれたとは、意外に感じられるかもしれません。

1933年にナチ党が政権を握ったのち、ヒトラーはイギリスとフランスに宣戦布告し、ポーランドを攻撃しました。周辺国を次々と占領していったドイツ軍は、やがてフランスにも攻め込みます。第一次世界大戦の悲惨な記憶から、フランス軍は数百キロにおよぶマジノ線を築いてドイツの攻撃に備えましたが、ドイツは意表を突いて別のルートから侵攻し、フランスはドイツ軍に占領されました。第一次世界大戦の英雄であったペタン元帥がドイツと交渉し、1940年に休戦協定を結びます。事実上、降伏を意味する協定でした。以後フランスは、ドイツの直接支配下に置かれた北部と、ドイツの傀儡政権ともいえるヴィシー政府が統治する南部に分かれます。一方、ド・ゴールは亡命し、フランスの自由のためにレジスタンスを率いて、臨時政府を樹立しました。これについては、ド・ゴールの展示室でさらに詳しく見ていきます。1942年にはドイツがヴィシー政府の管轄だった南部まで占領し、フランス全土がドイツの占領下に置かれました。ドイツの支配から解放されたのは、1944年のことです。

戦後、フランスとドイツは取り返しのつかない敵対関係になったかに見えました。しかし、アメリカの経済援助であるマーシャル・プランにより、ヨーロッパ各国は戦後復興のために互いに協力せざるをえなくなります。ヨーロッパ共同体の形成で中心的な役割を担いたかったフランスは、宿敵だったドイツと手を組むことを決めました。両国は過去の敵対関係を清算して協力関係を築き、その成果として、共通の歴史教科書までつくるに至っています。

ただ、フランスがドイツとの和解を進めた一方で、かつての植民地との関係は、現在に至るまでさまざまな論争点を抱えている点は、覚えておきたいところです。

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