パリ · 建築
「1814年の抵抗」と「1815年の平和」
凱旋門 · パリ, フランス
右側の柱の彫刻は、アントワーヌ・エテックスによる「1814年の抵抗」です。ナポレオンがエルバ島に流されていた間に連合軍に敗れたフランスの抵抗軍をたたえる作品です。中央には、裸の男性が両刃の剣を手に、揺るぎなく立っています。その足もとでは、老人と、亡くなった子どもを抱く女性が、戦場へ向かう男を引き止めるかのようにすがりついています。男の脚をつかんでいる老人は彼の父、亡き子を抱く女性は妻だといいます。男は、家族の犠牲に報いるために向かう姿であると同時に、侵略された祖国を守り抜こうとする固い決意が表情からうかがえます。その背後で、馬上の男が苦しみながら後ろへ倒れていく姿は、愛国者の犠牲を象徴しています。いちばん奥の上方には、翼をもち、片手に剣を持ち、頭に炎を戴いた男性がいます。翼と炎で、抵抗しようとする強い意志と精神を象徴的に表しているのです。
左側の柱には、同じくエテックスが手がけた「1815年の平和」があります。先ほどの彫刻とは対照的に、穏やかな印象を与える作品です。ナポレオンがワーテルローの戦いに敗れた結果として結ばれたパリ条約のあと、パリに平和が訪れることを意味しています。中央の裸の男性は剣を鞘に収めようとしており、右下の男性は収穫をしています。左側の男性は牛を引き、左下の女性は子どもの世話をしています。いちばん奥には、知恵・芸術・労働の女神として知られる古代ローマの女神ミネルヴァが、平和を守るようにすっと立っています。
iPhoneでスキャン

