パリ · 彫刻
壊れた手の彫刻に完成を見る、ロダンの古代遺物収集
ロダン美術館 · パリ, フランス
ここに集められているのは、ロダンが収集した遺物の中から手の形のものだけを集めて壁に掛けた彫刻だ。何千年も前の彫刻だということは分かるが、それが一体何だというのかと思う人もいるかもしれない。完全な彫刻ではないからと、タダでもらっても要らないという人もいるだろう。しかしロダンにとって、こうした断片はまったく別の意味を持っていた。
彫刻家だったロダンにとって、こうした彫刻でさえも古代の職人たちから学ぶための学びの場だった。だから彼は手であれ足であれ頭であれ、壊れた破片でも手に入る限り最大限集めたのであり、その結果2000点を超える遺物を収集することができたのだ。こうした彫刻を長い時間観察するうちに、ロダンは不完全な彫刻もそれ自体で完成した作品になり得るということに気づく。
ルーヴル美術館に行くと見ることができる「ミロのヴィーナス」を思い浮かべてほしい。この彫刻も腕がないが、それ自体で一つの完成した作品として評価されている。今日このツアーで見たロダンの作品、腕がなかったり胴体だけが残っていたりする彫刻が生まれ得た背景には、まさにこうした古代彫刻から得た気づきがあるというわけだ。
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