夜のパリ散歩 · 15/24

パリ · 街歩き

ヴェール・ギャラン公園――隠れた宝石のような憩いの場

パリ · パリ, フランス

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ポンヌフを渡っていると、橋の途中に馬にまたがった騎馬像が現れます。ポンヌフが完成したときの王、アンリ4世の騎馬像です。その先に建物が連なっている一帯は島で、ノートルダム大聖堂があるのもこの島。ポンヌフが横切るこの島が、シテ島です。都市のど真ん中に島があるのです。

ポンヌフはシテ島のいちばん端にかかる橋なので、橋の下には、船の舳先のようにとがった三角形の土地が見えます。ヤナギが枝を垂らし、夜は下のほうがよく見えませんが、ここが「ヴェール・ギャラン」と呼ばれる、ごく小さな公園です。映画『ポンヌフの恋人』で、視力を失いつつあるミシェルが、アレックスの顔を絵に描きたいと、手で顔をなぞりながら描くのがこの場所です。小さくても美しい、隠れた宝石のような場所です。訪れる観光客はほとんどおらず、パリジャンがピクニックを楽しむ姿が見られます。筆者も天気の良い日には、レジャーシートを持ってスーパーでビールと、干し肉のようなおつまみ「ソシソン(saucisson)」を買い込み、ここで寝転んで過ごしたものです。

セーヌ川沿いの遊歩道に下りると、川面が足元に迫るほどの距離で、対岸のポン・デ・ザール(芸術橋)とともに夕日を眺められます。ワインとチーズ、ビールとお菓子、コーラとフライドポテトなど、好みの軽食を持っていけば、のんびりした時間がいっそう楽しくなります。バトー・ムーシュやバトー・パリジャンが通りかかったら、手を振ってあげるのもお忘れなく。筆者は船が通るたびに思いきり手を振るのですが、乗客の方々も笑顔で手を振り返してくれます。船上でビールを飲んでいる人たちに乾杯を投げかけることもあります。どうせもう会わない人たちですから、恥ずかしがらずに、とびきりの笑顔で手を振ってみてください。

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