パリ · 街歩き
ポン・マリーからポン・デ・ザールへ、セーヌの夕さんぽ
パリ · パリ, フランス
ガイドがパリでエッフェル塔の次に好きな場所が、セーヌ川です。セーヌ河岸は1991年にユネスコの世界遺産に登録されており、世界が認めるスポットでもあります。ガイドによると、どの区間からパリを眺めるかで、セーヌの印象は大きく変わるそうです。ポン・マリー周辺は、中ほどにサン・ルイ島があるため川幅が狭く、温かくて居心地のよい印象。オルセー美術館前のセーヌでは、誰もが思い描く典型的なパリの雰囲気が、アンヴァリッド前のセーヌでは、夕暮れ時にとてもロマンチックな空気が味わえます。セーヌといえば、川に架かる橋も外せません。パリのセーヌには、全部で37の橋があるそうです。ガイドのお母様が遊びに来たとき、遊覧船に乗って、それぞれ魅力の違う橋や建物を眺めたのが何より楽しかったとおっしゃっていたとか。
今夜は、そんなセーヌ川沿いを歩いてみましょう。ポン・マリーからポン・デ・ザールまで、歩いて20〜30分のコース。夜景が美しい市庁舎と前の広場、ノートルダムを通り過ぎ、エッフェル塔も眺めながら歩けます。今日渡る橋は全部で7つ。フランス語で橋は「ポン」というので、「ポン」で始まる地名は橋のことだと覚えておくと便利です。
ポン・マリーと、すぐ隣のポン・ルイ・フィリップは、サン・ルイ島とつながっています。セーヌ川には島がふたつあります。ひとつは、ノートルダム大聖堂やサント・シャペル、花市場があるシテ島。もうひとつが、サン・ルイ島です。シテ島は観光スポットが多く、訪れる人も大勢。なかでもノートルダム大聖堂を見に行く人がたくさんいます。最近は、ノートルダム以外にサント・シャペルも人気で、ステンドグラスが息をのむほど美しいといわれています。一方のサン・ルイ島は住宅が多く、観光地としてはあまり知られていません。ガイドは、静かな雰囲気と、おいしいアイスクリーム店が多いことから、ときどき足を運ぶそうです。島は家賃も不動産価格も高めなので、邸宅が大きくて立派。通りすがりに眺めるだけでも楽しめます。
セーヌ川沿いをもう少し歩くと、パリ市庁舎が見えてきます。フランスの市庁舎はどこも華やかですが、パリ市庁舎はとりわけ大きく、まるで宮殿のよう。夜になると、前の広場の街灯がきれいに灯り、ガイドには童話に出てくる場所のように感じられるそうです。川沿いをさらに歩けば、エッフェル塔が顔をのぞかせます。大きく見上げるエッフェル塔も素敵ですが、歩いているときにふと出会うエッフェル塔もまた格別で、ガイドはこの散歩道をよく歩くのだとか。エッフェル塔を眺めながらもう少し進むと、ポン・ヌフです。パリで最も古い橋で、1578年に着工し、1607年に完成したといわれています。ポン・ヌフの先が、最後の目的地ポン・デ・ザール。フランス学士院とルーヴルを結ぶこの橋は、世界の恋人たちの場所でもあり、多くのカップルが愛を誓って南京錠をかけてきました。しかし、錠の重みで橋が傷むことや景観を損なうことを理由に、2015年にすべて撤去され、今は残っていません。ガイドが最も美しいと感じる橋のひとつです。この橋を渡って、今日の旅の最後の場所へ向かいましょう。





