パリ · 街歩き
サクレ・クール寺院――モンマルトルのハイライト
パリ · パリ, フランス
テルトル広場を抜けたら、サクレ・クール寺院へ向かいます。サクレ・クールはモンマルトル散策のハイライトといってよいでしょう。時間のない人でも、この寺院だけは必ず見てから帰るからです。「サクレ」は「聖なる」、「クール」は「心臓」を意味し、直訳すると「聖なる心臓」、つまり「聖心」の寺院という意味になります。
建てられたのは、1870年の普仏戦争のあとのこと。当時、プロイセン軍に包囲されたパリが次第に力を失っていくなか、「この戦争でパリを救えたら、イエスの聖心に捧げる教会をモンマルトルに建てる」と、アレクサンドル・ルジャンティとユベール・ローが誓い、戦争が終わると、その誓いに従ってこの寺院が建立されました。イスタンブールのアヤソフィアを手本にしたビザンティン様式で、パリのほかの教会とはひと味違った個性的な姿をしています。ドーム構造で、内部はモザイクで飾られています。正面には騎馬像が立ち、裏手にはフランスで最も大きな鐘を備えた鐘楼があります。
中に入って祭壇の正面を見上げると、世界最大級とされるモザイクのキリスト像が飾られています。足を踏み入れた瞬間、その華やかさに圧倒され、近づくほどに厳かな空気を感じます。キリストを中心に、その下には聖人たちの姿も描かれています。
見学を終えて外に出たら、出入口の扉の間にある中央の扉に注目してみましょう。ブロンズ製の扉には、最後の晩餐とキリスト降誕の場面が表されています。そして振り返ると、パリの街並みが広がります。モンマルトルは丘で、パリには山がなく、さらにこの寺院は丘の頂上にあるため、寺院の前から望むパリの眺めは本当に見事です。