パリ · 建築
ソルボンヌ礼拝堂
パリ · パリ, フランス
フランス古典主義の傑作、ソルボンヌ礼拝堂は、ツアー第2部の最初の目的地です。最大の特徴は、カルチェ・ラタンのランドマークでもある中央のドーム。バチカンのサン・ピエトロ大聖堂の影響を受け、ドームの頂上に小塔を載せたローマ式のランタンを備えています。この様式は、のちにアンヴァリッドやフランスの教会建築に大きな影響を与えました。
■ 西ファサード 目の前の西ファサードは、1階がコリント式の円柱、2階は1階より幅が狭く、壁面に平たい付け柱が配された造りで、左右対称と均整の美が特徴です。時計の上の盾形はリシュリュー枢機卿家の紋章で、その上にはつばの広い枢機卿の帽子が飾られています。時計の両脇のミューズは、それぞれ学問と芸術を象徴しています。両側の彫像は、左が聖トマス・アクィナス、右がピエール・ロンバール。その下の左がジェルソン、右がボシュエで、ソルボンヌ大学が神学校から生まれたことを物語っています。
ソルボンヌ礼拝堂は、17世紀のソルボンヌ大学の建物のうち唯一残る部分で、大学の建物群と一体につながっています。西ファサードは、当時の市民が初めて大学を目にした場所でした。学長だったリシュリュー枢機卿は、ローマに匹敵するほど学問と神学を育てようとした野心家でもありました。ここは単なる礼拝堂の入口ではなく、フランス最高の学問と信仰の中心であるというメッセージを伝える意図が表れた場所です。
■ リシュリューの墓 礼拝堂の中でひとつだけ見るなら、リシュリューの墓です。礼拝堂の設計段階から計画されたもので、完成までに20年を要した大理石の墓です。中央で上体を半ば起こしている人物がリシュリューで、祭壇のほうを向いた姿は、復活と永遠の命を待つ信仰を表しているといわれています。頭のほうの人物は悲しみに沈む宗教を、足元の人物は枢機卿の死を悼む学問を擬人化したものです。
■ 次の目的地へ 次は、ツアーで2番目に長い移動区間となる、サン=セヴラン教会です。ソルボンヌ礼拝堂に向かって左側の路地を下っていきます。路地を抜けたら、正面に見えるクリュニー中世美術館のほうへ道を渡り、美術館に沿って左へ曲がります。建物が終わるところで、再び右へまっすぐ進んでください。車道に出たら、RERの駅からマクドナルドのほうへ渡り、マクドナルドを見ながら右へ進んで、最初の路地に入ります。路地の突き当たり右手に見える尖塔が、サン=セヴラン教会です。道を渡るときは信号を守り、自転車や車にご注意ください。所要時間は約8分。移動中は、アレクサンドル・デュマのお話をお届けします。