パリの教会めぐり · 33/33

パリ · 建築

サント・シャペル

パリ · パリ, フランス

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フランス王室の礼拝堂、サント・シャペルです。裁判所の側から一部だけ見えるのは聖堂の北面で、入場して最初に目にするのは南側の部分です。

■ 南面の外観 ゴシック様式の聖堂らしく、高い尖塔をはじめ、まっすぐに伸びる線が際立ちます。ステンドグラスで有名な聖堂らしく、外から見るとほとんどがガラスの壁で、それを支える控え壁、バットレスがこの聖堂ならではの見どころです。バットレスの最上部を見ると、尖った葉やつぼみの形が連なってギザギザに見えますが、これはもともと教会によくある装飾です。ところがガーゴイルと合わさると、茨の冠をかぶっているようにも見えてきます。ここは、現在はノートルダム大聖堂に保管されている聖遺物・茨の冠を納めるために建てられた聖堂なので、なおさらそう見えるのかもしれません。

視線を少し下げると、1階と2階の間に帯状の装飾があり、上下をはっきりと分けています。サント・シャペルそのものといえる2階は王室礼拝堂で、壁の大部分がステンドグラスでできています。一方、1階は王室で働く人々や近衛兵のための礼拝堂で、ずんぐりとした三角形の窓が並んでいます。

■ 西ファサード 炎のような形の大きなバラ窓の下にある欄干には、フランス王室を象徴する百合の紋章が刻まれています。ここが王室礼拝堂だったことの証です。聖堂のあちこちで、王冠や王室の装飾も見つかります。

2階礼拝堂の入口のティンパヌムには最後の審判、トリュモーには片手を上げて祝福を授けるイエス・キリストの彫刻があります。扉の両側の下部には、アダムとイヴの創造など、旧約聖書の創世記の物語が見られます。現在はありませんが、かつては王室とつながる空中通路があり、そこから直接入ることができたそうです。1階礼拝堂の入口は聖母マリアに捧げられたもので、トリュモーには聖母子像が彫られており、フランス革命で損傷したのち復元されました。ティンパヌムは天上の世界です。

■ 内部 主役の2階からご案内します。サント・シャペルの別名は「光でできた聖堂」。よく晴れた日には、15枚の大きなステンドグラスから降り注ぐ光に、息をのむほどです。ステンドグラスは礼拝堂の左から時計回りに見ていきます。旧約聖書の創世記に始まり、新約聖書のイエス・キリストの復活を経て、ルイ9世が茨の冠を持ち帰る旅まで、順に描かれています。バラ窓にはヨハネの黙示録が描かれています。ステンドグラスの窓と窓の間の柱には、等身大の石像が一体ずつ立っていますが、これはイエスの十二使徒です。

礼拝堂正面の高い祭壇の裏手は、もともと茨の冠と十字架の断片を納めていた聖遺物の祭壇があった場所です。聖遺物を納めた中世でもっとも華やかな聖遺物箱の構造を見ることができます。

2階が高い天井で圧倒的なら、1階は低く丸いリブ・ヴォールトの天井のため、洞窟のような雰囲気です。1階と2階の隔たりは、ここを使った人々の身分差ほどに大きく感じられます。星がびっしり散りばめられた青い夜空と、赤と青の華やかな柱が1階の見どころです。フランス王室の百合と、ルイ9世の母方の家系の城の紋章も探してみてください。

■ 特別コンサート ヨーロッパの教会では、夜に音楽コンサートが数多く開かれますが、なかでもサント・シャペルは格別です。小規模なゴシック様式の礼拝堂なので、音響装置がなくても空間そのものが素晴らしい響きを生むためです。日の長い夏の夕べに、きらめくステンドグラスの下で聴く歌声は、信心のない人でも敬虔な気持ちになるほど。詳しい内容と予約リンクは、アプリ内スクリプト下部の[詳しく見る]からご確認いただけます。

■ 見学のヒント 今回のツアーで訪れた場所のうち、唯一の有料スポットで、パリ・ミュージアム・パスでも入場できます。ただし、ミュージアム・パスがあっても、予約は任意ではなく必須です。マリー・アントワネットが最期に幽閉されていたコンシェルジュリーとの共通券もあるので、両方を見る予定なら共通チケットを用意しましょう。少しお得です。詳しい内容と予約リンクは、アプリ内スクリプト下部の[詳しく見る]からご確認いただけます。

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写真は ウィキメディア・コモンズ より。撮影:Diliff(CC BY-SA 3.0)。

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