パリ · 絵画
基本を無視したと批判された絵、モネ『アルジャントゥイユの罌粟畑』
オルセー美術館 · パリ, フランス
アルジャントゥイユはモネが暮らしていた村の名前で、この絵は彼が家族と出かけた際の光景を描いたものだ。「印象派」という名を掲げて開かれた最初の展覧会に出品された作品で、当時の批評家たちから基本を無視した絵だと酷評された。
左側には赤いヒナゲシの花が咲き乱れ、右側には日傘を差した女性と幼い子どもが見える。それぞれモネの妻カミーユと息子ジャンだ。この絵には印象派特有の特徴がそのまま表れている。ヒナゲシの花は細かく描写されておらず、ただ赤い絵の具をぽんぽんと置いたような表現にとどまっている。瞬間の印象を素早く捉えようとしたため、スケッチやデッサンなしに即興的に描いたからだが、当時はこうした手法が絵の基本を無視したものと受け取られた。
題名だけを見れば花が絵の中心のように思えるが、実際には花そのものよりも、この場所全体の風景と雰囲気こそが絵の核心だといえる。
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