パリ · 絵画
ピカソ「タンバリンを持つ女」
オランジュリー美術館 · パリ, フランス
ピカソの「タンバリンを持つ女」は、1920年代半ば、新古典主義様式を経た彼がキュビスムへと回帰していた時期に描かれた作品です。複数の断片を組み合わせたような独特な形態と、目を引く多彩な色彩が共存しています。
絵の中の女性のけだるい姿勢は、同時代の画家アンリ・マティスが好んで描いたオダリスクを思わせます。オダリスクとは王の寝室に仕える女性を意味する言葉で、オランジュリー美術館にはマティスのオダリスク連作が数多く収蔵されています。ピカソも同じテーマを扱いましたが、マティスとはまったく異なる独自の手法で表現しました。
絵をよく見ると、右下の果物は形と色がずれて配置されており、これは形と色をあえて切り離して表現した結果です。絵の具が乾く前に削り取り、その下のキャンバスの色を露出させる大胆な技法も使われています。
iPhoneでスキャン