パリ · 絵画
モネがジヴェルニーに根を下ろした理由
ジヴェルニー · パリ, フランス
光を追って各地を転々としながら絵を描いていたモネは、1883年、ジヴェルニーに居を構えます。列車で通りかかった際に美しいジヴェルニーを見つけ、この地を訪れたのでした。1883年といえば、少しずつ評価され始めたころでしたが、暮らしに余裕があったわけではありません。絵を描くにもお金がかかりましたし、あちこち出かけて描くため交通費もばかになりませんでした。そのうえ、養うべき家族が9人もいる大家族で、子どもたちを育てるのは楽ではない状況でした。
幸いなことに、ジヴェルニーは山あいの村で家賃が安く、ちょうど大家族が住めるほどの大きな家が借り手を探していたため、賃貸で入居することになります。その家こそ、いま皆さんが向かっているモネの家です。一か所に腰を落ち着けそうにないと思われていたモネが、なんと43年もの間暮らした場所ですから、彼にとって非常に大きな意味を持つ場所だったといえるでしょう。
モネはまるで自然を狩るように光を追い求めてきましたが、ジヴェルニーに定住してからは狩りをやめ、その代わりに自然をこの地に招き入れます。庭師を何人も雇いつつ、自らも庭師となって木を植え、種を輸入し、花を育てました。沼地だった場所には水を引いて、池まで作ってしまいます。睡蓮の連作を描いた、あの有名な「水の庭」です。モネの家の前には、色とりどりの花が広がる「花の庭」があり、地下通路を抜けると水の庭が現れます。さあ、モネの絵の中へ入っていきましょう。
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