パリ · 彫刻
北斎の波に着想を得た、クローデルの『波』
ロダン美術館 · パリ, フランス
『波』はカミーユ・クローデルが制作した作品で、彼女の彫刻の中でも数少ない、ロダンとは関係のないテーマを扱った作品だ。彫刻を見ると、左側から巨大な波が押し寄せ、右側では怯えた三人の女性がその波から逃げようとする姿が表現されている。
クローデルはこの作品を作る際、日本の有名画家・葛飾北斎の絵からインスピレーションを得た。クローデルとロダンが活動していた時代、パリでは日本風芸術の人気が絶大で、当時の著名な芸術家の多くが日本絵画の影響を自分の作品に取り入れていた。クローデルが参考にしたのは、北斎の『富嶽三十六景』シリーズのうちの一枚、『神奈川沖浪裏』で、誰もが一度は目にしたことがあるであろう有名な作品だ。
クローデルはこの絵の中の、まるで富士山を飲み込まんばかりの巨大な波の形からインスピレーションを得てこの彫刻を作った。絵の中の波とクローデルが彫刻した波の形が互いに似ていることが確認できる。クローデルは波の部分を緑色の翡翠で作り、逃げる人々はブロンズで制作した。
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