モネのジヴェルニー · 8/28

パリ · 絵画

モネのパレット、花の庭

ジヴェルニー · パリ, フランス

このスポットの音声解説はアプリで MuseCatアプリ アプリで聴く

色とりどりの花が出迎えてくれる花の庭には、「モネのパレット」というニックネームがあります。画家がパレットに絵の具を絞り出すように、クロード・モネが色鮮やかな花々を列にして植えた、という意味です。多くの画家が愛用のパレットを残していますが、これほど華やかで美しいパレットは、ほかにないでしょう。

最初は借家住まいだったため、好きな花を少しずつ植える程度でした。ところが1886年に開いた個展が大成功を収め、お金を貯めて、1890年にこの家を購入します。それ以降、本格的に庭づくりに取りかかり、その腕前はプロの庭師に匹敵するほどだったといいます。モネが花の庭をつくる際に大切にしたことは、大きく3つあります。

1つ目は、色の調和です。モネは花を無造作に植えたのではなく、似た色の花を8割以上まとめて植え、残りを補色の花でアクセントにしました。モネのメモには、「単色の色合いをひとつの塊として植えると強調効果が高く、そこに補色を交差させて混ぜると、感性豊かな演出ができる」という趣旨のことが書かれていたそうです。ここが「モネのパレット」と呼ばれる理由とも通じています。

2つ目は、開花の時期です。花がしおれると庭から生気が失われてしまうため、いつも花が咲き誇っているように、咲く時期を考えて植えました。春に咲く花、夏に咲く花、秋に咲く花を、季節ごとに苗ごと植え替え、朝露を浴びるとよく咲く花や、夕焼けの下で色がいっそう映える植物まで考慮して、一日の時間帯に応じた調和も生み出しました。

3つ目は、花の高さです。モネが好んだ植物は、華やかですが背の低いものがほとんどでした。そうした花ばかり植えると、色は鮮やかでも高低差がなく単調だったそうです。そこで、つるバラや藤を上へと伸ばし、下にとどまりがちな視線が上まで続くようにしました。ここまで来ると、画家というより庭師と呼んでもよいでしょう。実際に、モネの知人たちは彼を庭師と呼ぶこともあったそうです。

モネが睡蓮の連作を描いた水の庭へは、花の庭を横切り、地下通路を通って渡る必要があります。このご案内ではまずモネの家を見学しますが、行列が長いときは、先に水の庭を見て、帰る前にモネの家を訪れても構いません。帰りも、モネの家の隣にあるミュージアムショップを通って出ることになるからです。なお、お手洗いはモネの家とミュージアムショップの間、鶏小屋の隣にあります。

音声ガイド

作品の前で、 再生するだけ。

アプリで聴く

無料ダウンロード · iPhone

iPhoneでスキャン

← マガジン一覧へ戻る

写真は ウィキメディア・コモンズ より。撮影:TouN(CC BY-SA 3.0)。

写真 © TourLive(MuseCat の運営会社)