平和の間
ここは「平和の間」です。
先ほど通ってきた「鏡の間」を中央の軸として、「戦争の間」と左右対称になっています。
「戦争の間」がルイ14世の軍事的な勝利を称える部屋だったのに対し、この部屋では、その勝利によってもたらされた平和を称えています。
窓の外に広がる庭園をご覧ください。
まさに平和そのものだと思いませんか?
この部屋の天井画は、「戦争の間」で見たものと構図がとてもよく似ています。
ここでもフランスを擬人化した人物が中央に描かれ、金色の百合の紋章が入った青いマントをまとい、盾を持っています。
その周りには、戦いの勝利によってもたらされたフランスの不滅、平和、豊かさ、そして壮大さを象徴する神々が描かれています。
それでは、部屋の正面にある絵を見てみましょう。
ルイが、ヨーロッパという名前の由来となった王女エウロペに、平和を象徴するオリーブの枝を差し出しています。
ヨーロッパに平和をもたらす場面なのです。
この絵の主人公であるルイは、ルイ14世ではなくルイ15世です。
生涯に数多くの戦争を行ったルイ14世は、ひ孫のルイ15世にこのような遺言を残しました。
「私のようになってはいけない。」
「できる限り戦争を避け、民の負担を軽くしなさい。」
「平和を大切にする君主になりなさい。」
国外との戦争に力を注ぐあまり、国内の民衆に目を向けることができなかった自らを反省して残した言葉だと言われています。
しかし、ルイ15世もまた無謀な戦争に参加し、すでに悪化していた国家財政をさらに深刻な状況へと追い込んでしまいました。
ここまでは、フランス絶対王政が最も栄えたルイ14世の時代を見てきましたが、ここからはルイ15世をはじめ、マリー・アントワネットやナポレオンなど、さまざまな人物が登場してきます。
それでは、彼らに会いに次の部屋へ移動してみましょう。