マドモアゼル・シャネルの肖像
今ご覧いただいている作品は、マリー・ローランサンが描いた『マドモアゼル・シャネル』です。
どこか聞き覚えのある名前ですよね?
そう、皆さんもよくご存じの、あの高級ブランド「シャネル」です。
絵に描かれている女性は、シャネルの創業者、ガブリエル・ボヌール・シャネルです。
この肖像画は、シャネルが40歳の頃に描かれました。
当時のシャネルは、すでに大きな富と名声を手にしていました。
一方、画家のマリー・ローランサンもすでに有名ではありましたが、肖像画家としてのキャリアは、まだこれから本格的に築いていこうとしていた時期でした。
ある意味、肖像画家としてはまだ経験の浅いローランサンに、自分の肖像画を任せたわけです。
では、シャネルは完成したこの肖像画を見て、気に入ったのでしょうか?
それとも、気に入らなかったのでしょうか?
正解は、気に入らなかったんです。
そのため、シャネルはこの肖像画の受け取りを拒否したといわれています。
ただ、なぜこの絵を気に入らなかったのか、正確な理由は分かっていません。
そのため、さまざまな理由が推測されています。
まず、表情がとても悲しそうですよね。
顔だけを見ると、大成功を収めた人物というより、何か深い悩みを抱えているように見えます。
成功した実業家であっても、その内面には弱さや苦悩がある。ローランサンはそんな一面を表現したとも考えられますが、シャネルはそうした自分の姿を人に見せたくなかったのかもしれません。
もう1つ考えられるのは、実物より魅力的に描かれていなかったからでしょうか?
うーん、それは何ともいえませんね。
実際のシャネルも美しいですが、この肖像画も決して悪く描かれているようには見えませんよね。
皆さんはどう思いますか?
それでは、ゆっくりと作品をご鑑賞ください。見終わったら、次の作品へ進みましょう。